絹井けいさん(きぬさん)

絹井けいさん
サムネ:絹井けい(きぬ).jpg
退治屋のロゴやリブフリーのエンブレムを作成したり
イレイスリレーで強烈なネタを投下してみんなを笑わせたり、
「楽しませる人」といえばこのお方!
“きぬさん”というあだ名の方が退治屋企画内では有名かも?
ご本人のヒキの良さも抜群で「ここぞ」というタイミングで
お絵かきBBSのキリ番(※)を踏んでしまったり、もしかしてご自身もネタキャラ!?
自己紹介では「作風はカオス」と公言されています。
      • ※退治屋稼業お絵かきBBSでは、指定されたキリ番を踏むと「キリ番を踏んだ人が絵を描く」というちょっと変わったお遊び的ルールがあります。
    • 退治屋稼業お絵かきBBS

楽しい混沌なら大歓迎!
今回はそんな絹井けいさん(以下、きぬさん)にインタビューです!

※インタビュー中の太字部分は「蒼」のコメントです。


退治屋稼業企画に参加しようと思ったきっかけは何ですか?

もともと、こういった「みんなでネタを持ち合ってアレコレしよう!」という企画が大好きだったりします。
「自分と他者の解釈やイメージ」の違いを知るのが楽しいのですよねー、ということで
いつの間にか参加してた感じでせうか?w

――自分の解釈やイメージを投稿して、
それに対する感想や新しい解釈を知って、というのを繰り返しているうちに、
気がついたらメンバーになっていた感じでしょうか。
確かに初期は、決まっていない設定がかなり多く、どんどん公募していたので
みんなで相談している様子はまさに「ネタを持ち寄ってアレコレしよう!」という空気でしたね。
「どちらか片方、良い方を選ぶ」より「どっちも合わせて全部使っちゃおう」という風潮が強くて、
なんでもかんでも合体していて楽しかったです(笑)。
できる限りみんなの意見を生かすというのは、お遊びならではの無茶。
今も未稼働のキャラ達や未使用のアイテムなどは、
設定を持ち寄られる日が来るのを楽しみに待っているかもしれませんね。


退治屋の看板ロゴを始め、様々なアイテムを作成されていますが、各ロゴに意識したテーマなどがあれば教えて下さい。

インタビュー:きぬさん:退治屋ロゴ.jpg インタビュー:きぬさん:リブフリーロゴ.jpg
退治屋ロゴは、左肩に貼り付けられるようなワッペンを意識してあります。
また、どこにでも使えるように円形を基本としたデザインにして、
かつパッと見で認識しやすいように考えています。
対してリブフリーは、当初、リブフリー=会社というイメージから、
少し無機質な感じを出せないか?という意図を含めています。
…こんな感じで各ロゴを考える上で、
キャラクターなどのイメージを最優先の要素としてモチーフとして、
変に外れていないデザインを心がけてはいるのですけれど…技術と知識が追いついていないので
もっと精進して、もっと良いデザインのロゴを作っていきたいですねー。

――そのキャラがリブフリー傘下の退治屋であることをアピールしたい場合は
ロゴのワッペンをキャラの服に貼り付けておけば宣伝バッチリ、ということですね!
そしてリブフリー本社のロゴは制服のようなカッチリとしたイメージ。
今までは「格好いいなー」としか認識できていませんでしたが、
こうして制作時のイメージを教わると、もっとロゴを使いたくなってきました!

インタビュー:きぬさん:退治屋稼業看板ロゴ.gif
これが「退治屋稼業企画」の看板ロゴ。最も使われているので、知っている人の方が多いかな?
退治屋のワッペン風のロゴの手前に、軽快な印象のフォントが装飾されている。


イレイスリレーで強大な存在「ヤツ」をヘルモアにしてしまったのはきぬさんでした。ヘルモアとP.ラタ(プラ太さん)を選んだ理由があれば教えて下さい。

インタビュー:きぬさん:「ヤツが復活したわ」.JPG
ノリですw(マテ)
ただ、リレーマンガという特性上、あまり突飛な事をすると後続が難しくなるのでは?という事も考えて、
できれば解りやすく、意外性があって、それでいて面白いものは?と自問自答した結果、
そのままプラ太さんを登場させた方が面白くて、意外性があって、かつ描くのが簡単だなぁ、
という結論で描かせていただきましたw
(今更ですけれど、プラ太さんゴメンナサイ(遅いYO!))

――ヘルモアの初登場シーンは、マッチョな男性の頭から生えているアンテナに矢印が付いていて、
みんな「あぁっ!?」と思ったはず(笑)。
これ以上無いほど意外な登場でした。

インタビュー:きぬさん:ヘルモア.JPG

また、ヘルモアを登場させる際は、ただ単純に「強大な存在」だけでは面白くないという理由で、
それなら未だ触れられていない、未知のチカラである「クラックムーン」と「ヘルモア」とを関連づけさせて
ヘルモアの存在理由を上げれば、という思いも含まれています。
なので、ヘルモアとカイザーの外見が似ている=何か設定が!?というようなニュアンスにしたかったのですけれど、
よく考えたら自分自身があまりカイザーを描いていなかったために、
解りにくくて誰も突っ込んでくれない裏設定になってしまって後々自己反省してましたw

――ヘルモアがごついカイザーだったとは!(笑)
漠然とした強大な悪に立ち向かう訳では無く
退治屋メンバーがはっきりと「怖い、凄い」と認識できる設定を持った存在を敵に設定することで
後に続く人がシリアスパートの設定を自由に膨らませやすいように工夫されていたんですね。

インタビュー:きぬさん:裏カイザー・ヘルモア.jpg
色の薄い長い髪、左頬にクラックムーン…。よく見直してみると、マッチョな部分以外は特徴が一致している。


敵側のガーディアンナイトとしてルーファルス兄弟(実はリブフリー登録の退治屋)を登場させた理由があれば教えて下さい。

退治屋、といっても一概には一枚岩ではないという部分を描きたかったのと、
なんとなく敵側に、絵的にも映える強力な兄弟がつくとシチュエーション的に美味しいナー、というノリでw
裏カイザー(?)であるヘルモアを守る、仏像の「阿」と「吽」みたいな感じに、
似たような能力を持ったガーディアンが2人「も」いる、という設定にすると、
何となく「これはかなり強敵だな!?」と臭わせることができそう=悪の美!?=兄弟の存在理由が明確になりそう=美味しいシチュエーション!
という感じで考えましたw
とはいえ、兄弟=ガーディアンという設定は、少なくとも私が「勝手に付けた設定」なので、
他の作家様はガーディアン設定を「無かったことに」して描いても良いと思いますですw

――使ってキャラには味方が多い印象だったので「敵として登場するのか!」という驚きがありました。
ヘルモアがかなり筋肉質なので、
美形がふたりくらいいないとむさ苦しい印象になりますしバランスが取れていると思います。
裏カイザーであるヘルモアと直接対決するのはフェイスになってしまいましたが……。
いやいや、今明かされた「ヘルモアが裏カイザーだった」という設定を使った原稿を作って、
ゴール後もまだ続いているイレイスリレーに突撃参加するのもありですね!(笑)
      • リレー総指揮の炭さんは、インタビュー企画でリレーはまだ終わっていないと回答されている。


インタビュー:きぬさん:ルーファルス兄弟.JPG
シャインはブロンズマスター(レベル3)、レインはシルバーマスター(レベル4)と
(義理の)兄弟でありながらそれぞれが別々に退治屋資格を取得しているところに
ルーファルス兄弟のこだわりを感じる。
ちなみにカイザーはグリーンマスター(レベル1)だ。
      • はっきりと設定が定められていないが、退治屋ランクの取得に実力以外にそこそこのお金かポイントが必要なことなどから、過去が曖昧なキャラクタであるフェイスは、正規登録のグリーンマスターでは無くカイザーのサポートメンバーの退治屋として簡易登録されているという説がある。この設定を採用する場合はミーナも同様の扱いと考えた方が自然だろう。


インタビュー:きぬさん:ルーファルス兄弟搬送(炭さん).JPG
リレーで起こった事件の規模の関係で、この2人は今SWATに保護(逮捕)されたことになっている。
今現在は少し動かしづらい位置にいるので、脱獄させるか、
退治屋の夢設定「パラレル可」を使って
ルーファルス兄弟の新たな冒険を描くのもいいかもしれない。


カイザーを描くときに注意していることはどんなことですか?

他の方もきっと同じ事を言うと思いますけれど、
アザを描き忘れないことですかねぇw
因みにアザはかなり適当に描いてますけれど、極力ファイアーアートっぽくしようとは心がけています
あと、私的な勝手なルールですけれど、
細身で、明るめで軽めの衣装を着ているようにして、
フェイスとの差別化ができるように考えています。
性格的にも軽いノリで、軽快でウィットに富んでいて、時々毒付くような感じが出せるとイイナァ。

――うっかりすると忘れますよね(笑)。あんなに目立つ特徴なのに。
きぬさんの場合は月の形より炎の形を意識されている、と。
フェイスより細身というのは戦闘スタイルからも、説得力のある設定ですね。

インタビュー:きぬさん:キャプテン・カイザー.jpg
なんと!私が発見できたきぬさんのカイザー絵がこれ1枚だったという奇跡というか実力不足といいますか…。
このイラストのテーマは「男カイザーひとり行く」という渋い設定だそうです。
チームを組んで活動している彼が敢えて「ひとりで行く」タイミングには、特別な事件が隠れている予感がしますね。


フェイスを描くときに注意していることはどんなことですか?

インタビュー:きぬさん:フェイス.jpg
他の方もきっと同じ事(ry
キズを描き忘れない事ですかねぇw
カイザーと対して筋肉質でかつ「重み」を感じるようなシルエットに、というルールも。
あと個人的には、あまり喋らず自己鍛錬を怠らないマジメ路線であるという事も
念頭に置いています。

――体格が大きくて寡黙な相棒タイプですね。
フェイスは自主トレを徹底していそう、というのは同感です。
装備の下には鋼の肉体!

インタビュー:きぬさん:キリ番(20050904・12345・きぬさん).jpg
多くを語らないからこそ、心の内に秘めているものの重さは計り知れない。


ミーナを描くときに注意していることはどんなことですか?

インタビュー:きぬさん:ミーナ.jpg
他の方も(ry
羽根を描き忘れない事ですかねぇw
できるだけ可愛らしく、柔らかい感じのネココスチュームの娘を描くイメージで。
色んなコスチュームを着せてあげたいですねー。
あと、できるだけグラマーに描かない事?(ぇ)

――ミーナの猫コスチュームは描き手さんの個性が出るところですよね。
って、あれだけ露出しているのに、そこで敢えてグラマーではない体型ですか!?(笑)
チャレンジャーですね、きぬミーナ!!

インタビュー:きぬさん:ミーナ(大).jpg
お色気まで担当しています!


リレーの流れの波を作りつつ、うまく波乗りするコツはやっぱりありますか?

「わかりやすいこと」「次の方が「?」となって流れを切らせないこと」「読み手が面白いと思ってくれるアイデアを提案していくこと」ですね!
あと、皆様が楽しめるように、できるだけ独りよがりにならないように気を遣っていますw
具体的には、前の方からのリレーの続きを描く場合、前の方がどのような流れにしたいかの「ストーリーの希望」を、
自分なりの解釈で拾って、自分が楽しいと思うことを混ぜつつ、次の方がアイデアのネタをつけて回す、という流れですかねー。

――なるほど、次に繋がる要素を想像し、それを織り込みつつネタを作成するということですね!
私は前の方のネタを拾って描きたいことを描くことしか出来ていませんでした…。
きぬさんが解説してくださったことを意識すると、
リレー漫画に限らずストーリー・ギャグコミックでも、次に描く方がネタを拾いやすそうです。
これは是非、参考にしたい心構えですね。

インタビュー:きぬさん:子供的発想.jpg
ヘルモアの精神面が空っぽの状態で復活してしまった理由を解説するシーン。
前のコマに情報を大量に詰め込んだ後に、
絵で楽しむ人のために簡潔すぎて分かりづらい説明を付け加えることで
「ツッコミどころ」にし、そのパートとしてのオチもついている。
この続きを語らせるのも、別のシーンに移行するのも次の描き手の自由だったのだ。

インタビュー:きぬさん:子供的発想(炭さん).JPG
そしてこの画像は重要資料としてSWATが入手したことがリレー終盤に判明する。
きぬさんの伏線はバッチリ回収された。


退治屋の世界観や空気感を出す時に、退治屋作品として意識した部分はどんなところですか?

「何でもアリ!」「SF(すこし・ふしぎ)」「ノリとツッコミ」
宇宙船が出てきたからといって、よくある「SF(スペースオペラ)」モノに偏らずに
いつでもどこでも大冒険!というノリでw(ファンタジーでも時代劇でもイイジャナイ!みたいな?)

――海月さんのお話で『宇宙と宇宙船出しとけばOK』という大胆発言がありましたが、
それと考え方が似ていますね。
自分の描きたい物に退治屋世界を引き寄せてきて、SF(スペースオペラ)であることは意識しすぎない。
私は自分の作品が異世界ファンタジーっぽいなと気にすることがあるのですが
そんな細かいこと、気にする必要はないぜ!という考え方もあるんですね。


イラスト作成コラム「メイキング・オブ・フェイス」は単なる描き方講座に留まらず、Clip Studioの使い方講座としても分かりやすいです。あんなに丁寧なコラムを書こう!と決意された理由があれば教えて下さい。

フェイス(きぬ).jpg
--メイキング・オブ・フェイス(マンガ読もっ!閉鎖時に公開終了)
メイキングをご希望された方がいらっさったという理由はモチロンですけれど、自分的な備忘録という目的もあったりしますw
いつもは感覚的に描いている部分が多いのですけれど、感覚的に描きすぎると、きっと遅かれ早かれ技法が固まってしまうのではないかと思い、
今の時点での私の技術を文章・言葉にしてみて自分の技法を見直してみようという試みです。
実際、文章にすることで自分の弱点を確認したり、新しい技法を閃いたりしていますので、コラムを書いていて正解だったかもしれませんw
あと、自分のつたない制作過程を晒すことによって、他作家様へ少しでも制作に生かすことが出来れば…という思いもあります><b
問題なのは、まにょもには画像アップロードの制約があるので、なかなか進まないのが困りものですw

――私はClip Studioの使い方がまだいまいち分かっていないので
きぬさんの講座がすごく参考になります。
実はコミスタも、初めて触ったときは使い方が全然分からなかったので
公式ガイドを購入して頑張って覚えました…。
でもClip Studioはメイキング・オブ・フェイスで覚えられるかもしれません!


インタビュー:きぬさん:MoF1.png インタビュー:きぬさん:MoF2.png
解説すると決めたら「1」から全部!?
「ひとに教えることは自分にとっても学習になる」という話を聞いたことがありますが
きぬさんはそれを実践されています。


その他、今後退治屋作品を描くメンバーさんへのアドバイスや、きぬさん自身の意気込みなどを教えて下さい!

ちゃんとした一本の、完成された「退治屋稼業」の漫画を描ききりたいです!(描きなさいヨ!>私)
言い訳になってしまいますけれど個人的になかなか時間が取れず、
また人物以外の小道具やデティールを作るのが好きだったりするので、
退治屋の世界観で必要になってくる小道具や素材とかを提案できればイイナーと。
特に最近は3DCGモデルを読み込ませて漫画の素材にすることができるので、
そういったモデル素材や、劇中で使われる2D素材といいますかリソースを作って、
他の作家様が楽しながら(notサボりw)また楽しみながら作品を完成させることができるような、
そんなお手伝いをしていきたいですネ!

――私もきぬさんのストーリー漫画、いつか読みたいです!楽しみにしています。
小道具類の3Dモデルも、最近のパソコンはスペックが上がって読み込みが早くなったので
退治屋稼業企画が始まった頃よりも需要があるかもしれませんね。


その他、きぬさんが「これは答えたい」と思われる事項があれば、質問に無いこともどんどん語って下さい!

この「退治屋稼業」というテーマ=遊び場を産んで育ててくれている全ての方々に大感謝!
そして、読者様含め、少なからずとも「退治屋稼業」に関わっている方々にも感謝!
これからも良い意味で「自由な感じ」で「退治屋稼業」が成長していくと良いですネ><b

――成長していくと良いですネ!><b
そう、漫画を読んだ皆さんも、今この記事を読まれているあなたも、
退治屋稼業関係者さんです!
もっと関わってみたくなったら、メンバーに是非、声を掛けて下さいね。


まとめ

持ち寄られたネタの秘める力を最大限生かして皆を楽しませ、
しっかりと“次”を繋げる人のことも考えて作品や小道具を制作されるきぬさん。
退治屋ワッペンのデザインや、イレイスリレーでのネタ提供も、
「自分も楽しみつつ、次の人がもっと楽しいように」進めて行く姿に
おもてなしの精神を感じます。
きぬさんにもてなされた人が次の人におもてなししたら、
そのおもてなしは無限に続いていくのかも!?
「次の人に拾ってもらいたい」と考えるのではなく
「次の人が拾いたくなるネタ」を考えてみるのも楽しいかも知れませんね。

きぬさん、ご協力ありがとうございました。


おまけ きぬさん~キリ番の軌跡~

インタビュー:きぬさん:キリ番(20060201).png
インタビュー:きぬさん:キリ番(200609120).jpg
インタビュー:きぬさん:キリ番7777.jpg
インタビュー:きぬさん:キリ番(20131225).png
素晴らしいキリ番踏み能力です!(笑)


そして12345番は、なんときぬさんと私が同時刻にキリ番を踏んでしまった為、
ふたりともがイラストを描くという珍事件になりました。

インタビュー:きぬさん:キリ番(20050904・12345・きぬさん).jpg インタビュー:きぬさん:キリ番(20050904・12345・蒼).jpg(蒼)
次のキリ番を踏むのは誰だ!?


(蒼)

  • 最終更新:2016-02-10 15:47:20

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